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開催・活動報告詳細

開催報告】社会デザイン・ビジネスラボin青森 新規事業アイデアソン
―若者が地域とつながるには―

社会デザイン・ビジネスラボの地方開催として、社会デザイン・ビジネスラボin青森(主催:青森市産官学連携プラットフォーム)を実施しました。
今回は「若者の地域定着―若者が地域とつながるには―」をテーマに、2021年8月26日(木)・9月6日(月)(両日ともオンライン開催)の2日間に渡って実施しました。

≪DAY1≫ 2021年8月26日:オンライン開催

【会長挨拶】

中村: 今日のテーマは、もともとは青森中央学院大学の学生チーム内で、青森県外に若者が流出してしまうという現状をどうしたら変えていけるのだろうか、という問いから企画が始まっております。
一旦外に出ていろんな空気を吸ってくるという良さを認めたうえで、地域にまたいつの日か戻ってくる、生まれ育った場所とは違う地域で頑張る、などという従来の「地方から都市へ」という流れとは別の動きがあっても良いのではないか、という発想からはじまっているのが、今日お話されるお二人が取り組まれている活動です。今日はその貴重なお話を存分にうかがえればと思います。

立教大学大学院
21世紀社会デザイン研究科 教授
社会デザイン研究所 所長
社会デザイン・ビジネスラボ会長
中村 陽一 氏

【講演①】若者の地域定着~高校を核とした新たな人づくり・人の流れづくり~

プレゼンター: 多くの地方の場合、高校卒業までその地域にいて、大学進学と共に地元を離れるというのが実態かと思いますが、そこまでのところで何をしておくかという事が、実はその後のUターン・関係人口につながっていくというところをお話できたらと思います。

日本全体で見ても、高校の段階になると、いきなり地域との関わりがなくなる、という実態があります。この人財排出の出口になっている空白地帯・盲点を、逆に人財還流の要所にしていくというのが一つ隠れたポイントかなと思っています。

隠岐島前高等学校のプロジェクトでは、地域で対話を重ねるうちに、20世紀のふるさと観は、「志を果たして帰る」場所という発想であったが、21世紀のふるさと観は「志を果たしに還る」場所というふうに発想を変えていかなければいけないよね、という想いが生まれてきました。

地域全体を学校と考え、地域の方と一緒に課題解決に取り組んでいくというような学習を授業、部活動、寺子屋を含めて実施してきました。
結果的に高校生の大学進学も増え、進学してからもいろいろなチャレンジをしていく卒業生も多くなり、Uターン率も高まるなど、さまざまな変化がありました。今後は、この取り組みの全国への展開を考えています。

【講演②】若者と地域を繋げるポイント

プレゼンター: 地域の若者の流出には2つあります。
1つは、高校の進学時点で、行きたい高校が地元にないので、行きたい高校がある地域に流出するというものです。

2つ目は、高校に進学してから、大学に進学・就職という流出です。
地域の未来をつくりたいと思う意志ある若者は、外に学びに出ていきます。
そして、自分で越境してさらに学び、自分の飛び出した地域の魅力を客観的に見ることができます。そういう意味で、後者は前向きな、喜ぶべき流出だと考えています。

少子高齢化社会では、狩猟型人材マネージメントから、農耕、養殖型人材マネージメントへの転換が必要だと考えています。それに一番大切なのが、心の種まきだと思います。
そしてもう一つ、せっかくまいた種を芽吹かせるため、進学就職後も地域の魅力を実感できる機会が提供できるかどうかが重要であると思います。
また、若者の期待と不安にどこまで寄り添えるかが重要である、という意味で、働き方のデザイン・疑似体験ということをやっていくことがすごく大切だと思っています。

【ワークショップ】若者の地域定着に関するビジネスを創出①

プレゼンターの講演後は、5チームに分かれて、オンライングループワークを実施しました。今回は大学生数名もファシリテーターに挑戦しました。この日は、各チームで自己紹介をし、講演を聞いた中で気づいたこと、青森県でも取り組めそうなことなどについて、意見交換をしました。

≪DAY2≫ 2021年9月6日:オンライン開催

【ワークショップ】若者の地域定着に関するビジネスを創出②

この日は、DAY1に引き続き、オンラインワークショップを実施しました。
冒頭で中村会長からのご挨拶、三尾事務局長からの前回の振り返りと今回の流れの説明があり、その後は各チームでグループワークを2時間程実施しました。

「若者の地域定着」についての青森ではどのような課題があるか意見交換し、DAY1の講演で学んだことを活かしながら、さまざまなビジネスアイデアを出し合いました。最後は、各チームで出されたアイデアを発表しました。「子供の夏休み自由研究旅行」「ファミリーワーケーション」「若者発信の新たな地元イベントの企画、開催」「地域を離れた人向けの地元メディアサービス」「スタディケーション」「青森を訪れてのインターンシップ」など、さまざまな意見が出されました。