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【開催報告】第3回研究会【テーマ:環境】成果発表会
「環境から考えるビジネスとこれからの社会」

2021年9月3日、オンラインで第3回研究会【テーマ:環境】成果発表会「環境から考えるビジネスとこれからの社会」のビジネス検討フェーズ成果発表会を開催しました。
当日は各チームによる成果発表を行った後、評価者によるチームへのフィードバックと最後に総評を実施しています。

【山林と企業のマッチングプラットフォーム提供】

成果発表

【現状の問題点】
現在、林業は育てるコストより切り出す費用が高く、赤字になってしまう。
樹齢40年を超えた木はCO2吸収量が徐々に低下し、環境面でも価値が低い。

コメント

事業化のためには、企業にとってお金を出す価値があると思わせる具体的なソリューションが欲しい。林業分野は多くの人がいうように事業化するのが難しいとされています。だからこそ単独で事業に取り組むのではなく、他に山林事業に興味のある団体や企業を探して一緒に進めると一気に加速度が上がるのでは、等のコメントがありました。

【楽しく環境問題に取り組むソリューション提供】

成果発表

【現状の問題点】
プラスチックゴミが海に流れ着き、重大な環境汚染が発生している。
山に廃棄されたプラスチックもマイクロプラスチックとなり海洋汚染につながる。

コメント

環境学習や防災に関するワークショップなどは全国で開催されています。既存のプロジェクトとの差異化が大事です。里山往来ではすでに〇〇市という具体的なフィールドが見えているので、ここをブレイクスルーの入り口にした方がいいのでは。
参加者への啓蒙を通して具体的なソーシャルインパクトに繋がることを可視化した方がいいのでは、等のコメントがありました。

【サーカディアンモデル(体内時計)を整えるためのプラットフォームの構築】

成果発表

【現状の問題点】
睡眠障害による健康被害人口が増加している。
結果的に国民医療費が増加し、平均寿命と健康寿命の差が開いている。

コメント

分野として、クライシスマネジメント、すでに発生している健康への危機を契機にしたサービスかと思います。人には正常性バイアスがあり、健康への危機感だけではなかなか動けません。楽しさを感じる具体的な入り口があるといいです。さらに一つだけでなく、二つ以上の分野を掛け合わせて出てくる広がりも追及してもらいたいです。
クライシスには危機だけでなく転機という意味もあります。暮らしに転機、変化をもたらすビジネスになることが鍵になるはずでは、等のコメントがありました。

【専門家や山林保護に意識の高い一般人とターゲット(山林周りの関係者)をつなぐ仕組み作り】

成果発表

【現状の問題点】
まだ問題は表面化していないが、将来を見据えて日本の水資源を守る必要がある。
そのために水源となる森林を守らなければならない。
しかし人材不足や経済性の不安などで森林管理が全国的に行き届いていない。
森林に対して問題を抱えている関係者が上手く繋がっていない。

コメント

仕組みとしてかなり面白い形に出来上がっていると思います。具体的なアイディアがある程度ないと自治体を動かすことは難しくなります。お金の調達はできても策が無いという自治体を見つけられれば、一緒に組んで事業化することができるはずです。
全国に見込み金額の補助金が出る自治体はどのくらいあるのかを調べることをおすすめします。そのなかで、ゴールまである程度見える事例からスタートしていくのはどうでしょうか。成功事例を積むことで何らかの要因でベンディングしていた事例もスムーズに進むようになると思います。さらに成功事例を重ねると、ある程度事業のテンプレート化が可能になりるのでは、等のコメントがありました。

総評

フィードバックでそれぞれのチームに課題が見えてきています。前進している証拠で良いことです。
社会ビジネスは分水嶺を超えると既存のビジネスの枠組みを超える動きになってくることがあります。この分水嶺は案外早く訪れるかもしれません。
さらに従来の関心層は一部に限られていましたが、現在この層が市民的な広がりを見せています。つまり働きかけのできる場が多様化してきているということです。
社会デザインビジネスラボの【やっていくことで前に進める】という手法が有効であると希望を持って発表を聞くことが出来ました。

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