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【開催報告】
第1回社会デザイン・ビジネス研究フォーラム2023 in 青森

一般社団法人社会デザイン・ビジネスラボ(SDBL)は、社会課題解決に取り組んでいる企業内外の新規事業開発トップランナー、青森地域の自治体・大学・企業・NPO・住民・学生・個人など全てのステークホルダーが一堂に会し、社会課題の構造理解を深めながら、トップランナーによる取り組み事例の共有、最新のビジネスモデルを発表を通じつつ、関係者間の関係構築・共創により社会課題解決を加速していくプロジェクト”研究フォーラム”と題し、始動いたしました。

この度、第1 回の研究フォーラムを本州最北端の地、青森において、2023 年10 月5 日から3 日間にわたって開催いたしました。

開催後のご挨拶

社会デザインや地域活性、ソーシャルプロデュースに関心のある方、社会課題に取り組んでいる/これから取り組んでいきたい方、新規事業や新しいコミュニティづくり、ネットワーキングに興味のある方などに多数ご参集いただき、活発な討議が行われましたことを大変嬉しく思っております。
この成果をそれぞれの現場に持ち帰り、社会課題への各地の取り組みがさらに進展することを願ってやみません。
最後に、このたびの研究フォーラム開催に当たりましては、関係各位より多方面にわたるお力添えを賜りました。心より御礼申し上げます。

一般社団法人社会デザイン・ビジネスラボ 代表理事 中村陽一

DAY1(2023 年10 月5 日(木))

1日目は、社会デザインの有識者であるゲストをお迎えし講演いただいた後、各セッションや地元の方々との交流により、社会課題解決策アイデアを生み出す機会を提供いたしました。

開会挨拶

社会デザイン・ビジネスラボ事務局長 三尾 幸司 氏 

はじめに、SDBL事務局長の三尾 幸司 氏より今回の「社会デザイン・ビジネス研究フォーラム2023 in 青森」について説明を含め開会の挨拶をいただき、スタートいたしました。

三尾 幸司 氏

開催市 市長挨拶

青森市長 西 秀記 氏

次に、青森市長の西 秀記 氏より「市民力・民間力・行政力の活用で持続可能なまちづくりを」をテーマに、青森市のさまざまな課題についてと、課題解決に向けたプロジェクトの取り組みを含め、ご挨拶いただきました。

青森市長 西 秀記 氏

基調講演

一般社団法人社会デザイン・ビジネスラボ代表理事 中村 陽一 氏
「社会デザインとビジネスのwell-beingなカンケイ
~社会デザイン・ビジネスを研究するとは?」

基調講演へ移り、はじめにSDBL代表理事の中村 陽一 氏より当イベントへ参集された皆さんに意識していただきたいアンラーニング(学びほぐし)の姿勢についてと、社会デザインに必要な「関係性がデザインする社会(コミュニティ)」を創出することについて講演いただきました。

中村 陽一 氏

エンゲージメントコンサルタントfascinate 株式会社 代表取締役社長 但馬 武 氏
「穏やかな革命の実践」

続いて、但馬 武 氏より自身が長らく関わってきた環境問題やソーシャルイノベーションについてワールドワイドな観点も含め講演いただきました。

但馬 武 氏

アクションカンパニー株式会社 代表取締役 山崎 宇充 氏
「地域人財育成塾 雪花雪中塾について」

最後の基調講演では、山崎 宇充 氏より地方創生や地域活性化の現場には開かれた教育の場が必要だと痛感した自身のこれまでの経験から、立教大学社会デザイン研究所で立ち上げた「雪花雪中塾」についてと今後の目標について講演いただきました。

山崎 宇充 氏

セッション1
社会課題の構造化事例 #1~#2

株式会Ridilover 事業開発チーム サブリーダー 筒井 崇生 氏
「社会課題解決をビジネスに繋げる『構 造化』の手法」

講演後、セッションに移り、まず筒井 崇生 氏より株式会 Ridiloverのミッションや社会課題の早期かつ持続的な解決の実現へ向けての取り組みとプロセスについてお話しいただきました。

筒井 崇生 氏

トヨタ自動車株式会社プロジェクト創生グループ 主任 増井 徳弘 氏
「新規事業を創出する仕組み」

最後に、増井 徳弘 氏より新規事業を創出する際に大事にしていることや、新規事業のプログラムの仕組み・取り入れている考え方などについて詳しくご紹介いただきました。

増井 徳弘 氏

クロージング

青森の方々との交流会
地域やビジネスに関しての意見交換

DAY2(2023 年 10 月 6 日(金))

2日目は、前日に続き、各企業のトップランナーが社会課題に取り組んだ成果の発表や、青森の方の声を基にした地元課題に関してのセッションを行い、新規事業のアイデア創出の気付きを得る機会を提供いたしました。

セッション2
各社事例 #1~ #5

株式会社ユニソン 取締役 増渕 和也 氏
「空き家×サーキュラー×まちづくり」

2日目のセッションスタートは、増渕 和也 氏より 戸建て住宅、集合住宅の外構分野が強みである株式会社ユニソンのサーキュラーエコノミーへ積極的に関与していく未来について、また、循環型ビジネス共創コミュニティ創出への今後の取り組みについてお話しいただきました。

増渕 和也 氏

株式会社 JSOL 歌津 優美 氏
「データを活用した地域コンテンツ開発」

2番目のセッションでは、歌津 優美 氏より今後の観光コンテンツ開発・観光 DX に向け、千葉県の南部に位置する人口約 8,000 人の大多喜町で、町の地域活性化や観光コンテンツを検討するため、データ分析とワークショップ(WS)を組み合わせ、地域内外のメンバーでアイデア創出を実施した立案や結果についてご紹介いただきました。

歌津 優美 氏

一般社団法人ソーシャルビジネス・ネットワーク代表理事 町野 弘明 氏
「ソーシャルビジネスが拓く地方創生とソーシャルタウン構築に向けて」

次は、町野 弘明 氏より日本と米国のソーシャルビジネスの背景と日本でのソーシャルビジネスの事例をご紹介いただき、これから推進していくローカルに自立して持続可能な「ソーシャル・タウン」の構築に関してお話しいただきました。

町野 弘明 氏

一般社団法人社会デザイン・ビジネスラボ 土井 浩之 氏
「企業内備蓄品を活用した食品ロス解決」

続いて、土井 浩之 氏より日本での事業活動と家庭消費で約半分ずつが発生源となっている食品ロス(食べられる食品の廃棄量)や世界での貧困・飢餓、日本国内においての子どもの相対的貧困が発生している歪な構造についてと、このような子どもたちを救う子ども食堂や社会デザイン・ビジネスラボでの活動を通じ、食品企業以外にも食品ロスを解決することができるサービスに関してご紹介いただきました。

土井 浩之 氏

ホクセイプロダクツ株式会社 山口 優佳 氏
「地域の価値を世界へ繋ぐ現代の北前 船商社」

各社事例のセッション最後は、山口 優佳 氏よりこれまでの地場産業であるアルミ素材に特化した営みから、アルミにとらわれずに多角化を進めた経緯や、アルミ缶スクラップの再利用、日本各地の伝統工芸品をアメリカに輸出などの例を取り上げ、社会課題の解決事例をご紹介いただきました。

山口 優佳 氏

セッション3
地元課題例 #1~ #3

奥津軽社中合同会社 代表 周布 祐馬 氏
「荒馬と今別とわたし」

地元課題例のセッションスタートは、周布 祐馬 氏より、人口減少・高齢化などの問題を抱えている青森市今別町の現状についてと、地域おこしのため自身が立ち上げた奥津軽社中合同会社の取り組みや「青函トンネル入口広場をいつまでもプロジェクト」に関してご紹介いただきました。

周布 祐馬 氏

AOMORI STARTUP CENTER コーディネーター 植松 宏真 氏
「地方における創業機運の高め方」

続いて、植松 宏真 氏より青森へ移住した経緯から、自身がコーディネーターを務めるAOMORI STARTUP CENTERのパフォーマンスが拡大している背景や結果、活動への思いをお話しいただきました。

植松 宏真 氏

appcycle 株式会社 代表取締役社長 藤巻 圭 氏
「青森の価値をヴィーガンレザーを通 じて世界へ!」

セッション最後は、藤巻 圭 氏より青森の課題を解決し、それをアップサイクルすることで世界にチャレンジする会社として立ち上げたappcycle 株式会社のコンセプトや青森経済の活性化を目指す取り組みについてご紹介いただきました。

藤巻 圭 氏

授賞式・閉会式

左から周布 祐馬 氏、藤巻 圭 氏、筒井 崇生 氏、町野 弘明 氏

DAY3(2023 年 10 月 7 日(土))

3日目は、希望者のみ今別町での有料オプショナルツアーを開催し、地域課題の理解だけでなく、地域の観光・自然資源などの魅力を体感できる機会を提供いたしました。

「青森県今別町 地域 Deep Dive ツアー」
青函トンネル広場前売店にて地元住民との交流、地域おこしワークショップ

今別町は、本州側の青函トンネルの入口の町として知られ、2016 年には北海道新幹線の停車駅「奥津軽いまべつ駅」も開業したが、少子高齢化や人口減少などの課題を抱えています。

今回のオプショナルツアーは、DAY2 の「セッション2:地元課題事例」の発表等で共有した青森の地域課題の現場を実際に訪れることが目的であり、総務省の「地域プロジェクトマネージャー」として今
年7月に今別町に着任した周布 祐馬 氏に案内していただき、まず青函トンネル広場前売店で地元住民の方たちと交流後、青函トンネル広場をもっとにぎやかにするための「地域おこしワークショップ」を行い、意見交換をいたしました。

今回の訪問が、住民とともに地域課題に取り組む関係人口の増加につながるよう、今後も交流を継続してまいります。

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