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【開催報告】
第2回社会デザイン・ビジネス研究フォーラム2024 in 高岡

一般社団法人社会デザイン・ビジネスラボ(SDBL)は、社会課題解決に取り組んでいる企業内外の新規事業開発トップランナー、青森地域の自治体・大学・企業・NPO・住民・学生・個人など全てのステークホルダーが一堂に会し、社会課題の構造理解を深めながら、トップランナーによる取り組み事例の共有、最新のビジネスモデルを発表を通じつつ、関係者間の関係構築・共創により社会課題解決を加速していくプロジェクト”研究フォーラム”と題し、始動いたしました。
この度、第2回の研究フォーラムを富山県の高岡市にて、2024 年10 月10 日から3 日間にわたって開催いたしました。2024年1月1日に発生し、石川県能登半島を中心に大きな被害をもたらした能登半島地震から、復興支援やサステナブルな地域社会を目指すために、「どのようなことをやっていくか、そのために学ぶことはなにか。」をサブテーマとして、”社会デザイン”の観点で話し合いを行いました。
開催後のご挨拶
一般社団法人社会デザイン・ビジネスラボは、社会的な課題に取り組んでいる全国各地の企業内外のトップランナー、高岡・富山・金沢など北陸地域の自治体・大学・企業・NPO 等市民活動・住民・学生・個人など全てのステークホルダーと協働し、社会問題の構造的理解を深めながら、先進的な取り組み事例や最新のビジネスモデルを共有して、関係者間の関係構築・共創により社会デザインビジネスへの取り組みを加速していくプログラム「第2 回社会デザイン・ビジネス研究フォーラム」を2024 年10 月10 日~ 11 日に高岡市にて開催いたしました。
昨年青森市で開催した第1 回フォーラムに続く今回も、社会デザインや地域活性、ソーシャルプロデュースに関心のある方、社会的な課題に取り組んでいる/これから取り組んでいきたい方、新規事業や新しいコミュニティづくり、ネットワーキングに興味のある方などに多数ご参集いただき、活発な討議が行われました。
この成果をそれぞれの現場に持ち帰り、各地の取り組みを前に進めるとともに、地域内でも地域間でも多彩なネットワーキングの新たな展開につながっていくことを心から願っております。
最後に、このたびの開催にあたりまして、多方面にわたるお力添えを賜りました高岡市はじめ諸地域の関係各位、開催を力強く支えていただきました事務局の皆さまに心より御礼申し上げます。
一般社団法人社会デザイン・ビジネスラボ 代表理事 中村陽一
DAY1(2024 年10 月10 日(木))
1日目は、有識者であるゲストをお迎えし講演いただき、各社取り組み事例についてもご紹介いただきました。
開会挨拶
社会デザイン・ビジネスラボ事務局長 三尾 幸司 氏
はじめに、SDBL事務局長の三尾 幸司 氏より第2回目となる「社会デザイン・ビジネス研究フォーラム2024 in 高岡」について説明を含め開会の挨拶をいただき、スタートいたしました。
キーノートスピーチ
社会デザイン・ビジネスラボ代表理事 中村 陽一 氏
次に、SDBL代表理事の中村 陽一 氏より今回のフォーラムを開催できた御礼と「関係性を紡ぐ社会デザインとビジネスのウェルビーイングなカンケイ」をテーマにお話しいただきました。

基調講演
株式会社博報堂プロダクツ 事業企画室地方創生 事業推進部
シニア・エグゼクティブ・プロデューサー 板垣 信行 氏
「消滅可能性都市が生き残りをかけて戦っていること」
基調講演へうつり、板垣 信行 氏より人口減少などの複雑な課題に対処するため、地方自治体と連携して地域活性化を目指し、徳島県で最も人口減少が激しいとされる那賀町での活動をご紹介いただきました。

株式会社 醸(カモシ―) 代表取締役社長 田村 滿 氏
「ソーシャルビジネスによる震災復興と創造的復興としての発酵パークCAMOCY」
続いて、田村 滿 氏より陸前高田市の自動車学校での取り組みとあわせて「創造的復興」というテーマを、社会課題解決に絡めてお話しいただきました。

特別講演
ホクセイプロダクツ株式会社 代表取締役 冨田 昇太郎 氏
「地方商社のソーシャルビジネス」
特別講演として、冨田 昇太郎 氏より民間外交の役割を担っている自社の強みや国内での地域課題の解決事業についてご紹介いただきました。

各社取り組み事例 #1
株式会社アルジェブラテクノロジーズ 取締役 COO 羽田 成宏 氏
「多元化する世界に生きるための共遷移ー共生成のデザインの実」
最後に、各社取り組み事例として羽田 成宏 氏よりデザインの本質についてと、中心ではなく周縁として意識し実践してきたことをSDBL のテーマに乗せてお話しいただきました。

クロージング

DAY2(2024 年 10 月 12 日(金))
2日目は、前日に続き、各企業のトップランナーの方々に各社の地域の取り組み事例や地元課題について講演いただきました。
各社取り組み事例 #2~ #4
株式会社ドリームホールディングス 代表取締役 小濵 洋一 氏
株式会社ドリームホールディングス 第4 プロデュースチームリーダー 藤村 彩央里 氏
「災害時の課題を啓蒙する商品企画 事例」
2日目のスタートは、小濵 洋一 氏と藤村 彩央里 氏より災害対策への意識を高める主要プロジェクトや、アーティストおよび工芸職人とのコラボレーションを行い、日常生活に溶け込む形で災害対策の備えを提供している取り組みについてご紹介いただきました。

トヨタ車体株式会社 総合企画部 経営支援室 主担当員 陸畑 誠 氏
「フェーズフリーの実現を目指す、企業内制度を活用した有志による事業創造活動」
次に、陸畑 誠 氏より自社の強みを活かした新しいビジネスの可能性を探りながら、現在進めている被災地でのニーズに応じた商品開発についてご紹介いただきました。

株式会社ユニソン 取締役 増渕 和也 氏
「共創で踏み出すサーキュラー エコノミー」
続いて、増渕 和也 氏より自社の持続可能な事業モデルについてと、コミュニティを通じて異業種間の連携や情報共有を促進し、循環型社会の実現に向けた取り組みをご紹介いただきました。

地域の取り組み 金沢大学 地域経営論(ソーシャルデザイン)
国立大学法人金沢大学 学長補佐(地域共創担当) 先端科学 社会共創推進機構教授 篠田 隆行 氏
「令和6年能登半島地震の復旧・復興過程におけるソーシャルビジネス」
地域の取り組みとして、篠田 隆行 氏より令和6 年の能登半島地震後、現在目指している能登の特色ある生業の再建と創出についてソーシャルビジネスの観点からお話いただきました。

各社取り組み事例 #5
ネットイヤーグループ株式会社 ソーシャルインパクト事業準備室 室長 濱村 誠 氏
「廃校を活用した地域DX のかたち」
濱村 誠 氏からは、各社取り組み事例として、廃校をリノベーションして「地域イノベーション拠点」に変え、都市部企業と地元企業の共創を促進し、地域住民を巻き込むコミュニティ形成のプロジェクトについてや、公園やスポーツ施設、商店街や観光施設などの公共空間と地域住民をつなぐ公共空間アプリの導入などの活動についてご紹介いただきました。

地元の取り組み
アートディレクター/クリエーティブディレクター 福井 崇人 氏
「パーパスの足場をつくる~被災地で見えた自画像教室の力~」
次に、地元の取り組みとして、福井 崇人 氏より自己紹介を含め、社内アワードを受賞したプロジェクトや開講した自画像を描くことで自己と向き合い、心のケアを行う「こころをひらく自画像教室」の活動についてなど、自己肯定感を広めるため、ソーシャルデザインを実践し続ける今後の展望をお話しいただきました。

地元課題事例(高岡市)#1
A シテン株式会社 代表取締役 中谷 幸葉 氏
「みらいのシテンをつくる」
続いて、中谷 幸葉 氏より富山県に移住してからの社会課題解決に向けたコミュニティ作りや、地域社会を活性化する多様なプロジェクトなど、現在の活動を通じた未来についてお話しいただきました。

共創事例の紹介 #1~ #2
日鉄興和不動産株式会社 ライフデザイン総研室 谷口 聖 氏
「人・暮らし・街をみつめ新しい価値を生み出す 不動産を使った共創価値」
共創事例の紹介では、谷口 聖 氏より自社の紹介を含め、人・暮らし・街をみつめ、新しい価値を生み出す不動産を使った共創価値についてと、暮らし全体に介入し豊かな生活を提供する今後の展望についてお話しいただきました。

株式会社 JSOL 法人ビジネスイノベーション事業本部 藤田 聡明 氏
「大豆からはじめる、産地推し活!のすすめ」
最後に、藤田 聡明氏より自社の地域創生の取り組みとIT だけではなく、生のコミュニケーションを死守しつつ、安心と健康、エコシステム、高付加価値、データ管理などを実現し、産地推し活を進めたいとお話しいただきました。

授賞式・閉会式
Day2最後の授賞式・閉会式では、株式会社ドリームホールディングスの小濵 洋一 氏と藤村 彩央里 氏が最優秀賞を受賞し、トヨタ車体株式会社の陸畑 誠 氏が中村賞を受賞しました。


DAY3(2024年 10 月 12 日(土))
・伝統工芸 工場見学・伝統着色体験
「銅板トレイ」 有限会社モメンタムファクトリー・Orii
・白山麓僻村塾 復興支援チャリティーイベント
リコーダーコンサート『ふえのねによせて』
3日目の希望者のみでの有料オプショナルツアーでは、伝統工芸体験と復興支援チャリティーイベントのリコーダーコンサートを実施しました。



