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【開催報告】学生向け社会課題解決オンラインワークショップ
~デザインでwithコロナ時代のみらいを考える~

2020年8月18日に、社会デザイン・ビジネスラボと株式会社NTT DATAのデザイナー集団「Tangity」と共同で、学生向けオンラインワークショップ 「ライフスタイル・教育スタイルの変化、これからのみらいを考える」を開催しました。

本イベントは、すべてオンラインで実施し、全国から35名の大学生/大学院生が参加しました。

2020年8月18日(火)13:00~17:30

概要

現在COVID-19(以降:コロナ)が世界的に流行している中、私たちが今まで当たり前に過ごしてきた生活が当たり前ではなくなりました。これから社会に出る学生は、 現在の学びや就職活動の場はもちろんのこと、自分たちの「みらい」にも漠然と不安を抱えています。

そこで今回、学生向けイベントとして「ライフスタイル・教育スタイルの変化、これからのみらいを考える」というテーマでオンラインワークショップを開催しました。

ワークショップでは、グループワークを通してアイデアを出すところまでを実施しました。

参加者

社会課題解決やデザイン思考・UXに興味がある大学2年生から大学院1年生までの男女で、所属している学部や専攻している分野などは多岐にわたりました。

イベントの様子

オープニング

まずは社会デザイン・ビジネスラボ事務局長の三尾より、オリエンテーションとして自己紹介やイベントの趣旨の説明を行いました。 続いて立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科教授であり社会デザイン・ビジネスラボの会長である中村陽一より挨拶いたしました。

その後、プレゼンターよりご挨拶いただきました。

講演中、学生たちは臆することなく次々にチャットで質問やコメントを寄せ、講演者が適宜回答したりスタッフがチャットで回答したりと、 オンラインであってもとても賑やかに講演が進められました。

サービスデザイン/Tangityについての講演

続いてプレゼンターより、デザイン関連の講演を行っていただきました。 自己紹介からデザインとは何かまで幅広く説明いただきました。

学生も興味津々で質問も多く寄せられました。 活動内容がグローバルであることから、求められる英語のスキルを気にする学生は多くいました。また、学生時代に何を専攻していたかなどの質問もありました。

自己紹介ワーク

ワークショップは、オンラインホワイトボードツールを用いて行いました。

まずは自己紹介として、参加者に予め用意してもらっていた 「自分らしい写真」と、呼んでほしいニックネームや参加の動機、趣味・特技を書いた付箋を各自ボードに貼ってもらいました。 気になる付箋には他の参加者がコメントを貼り、相互にコミュニケーションを取る姿もありました。

個人ワーク

ツールの扱いに慣れてきたところで、本題のワークショップを開始しました。3つのテーマについて、それぞれを構成する要素のキーワードを出しました。 ホワイトボードには次々に付箋が貼られ、スペースはあっという間に埋め尽くされました。その後、6名の学生が記載した内容を発表しました。

● withコロナ環境における生活や学業の変化、課題

授業がオンラインになったため、学校の仕組みや研究に関して対面で意見交換ができなくなった。先輩から聞いていた情報と現状が違っていることや、 会社の雰囲気がわからないことが不安である。
一方で、オンラインの就職活動は猛暑の中外出しなくても良い点や交通費や移動時間がかからない点にメリットを感じる。

● 関心のあるテクノロジー

5Gや、空中に映像を投射して非接触でタッチパネルを使える技術に興味がある。                     

グループワーク

続いて、6つのグループに分かれてのグループワークを行いました。5~6人で編成された各グループには事務局からファシリテーターが1人つき、 グループワークを推進していきました。 

● グループワークの流れは下記のとおりです。                      

 ・グループ内であらためて自己紹介                       

 ・個人ワークで出たキーワード(①)に加え、個人の関心、強み、趣味など(②)を出す

 ・①、②のキーワードを組み合わせて下記のアイデアを考える

   -コロナ禍の自分たちの暮らしが良くなるアイデア                

   -これからの就職活動・採用活動において学生と企業がハッピーになるアイデア

 ・グループディスカッション(1人1つアイデアを挙げてグループ内で発表)

自己紹介で学生同士のコミュニケーションがあったり、他者のアイデアに対して積極的にコメントしたりと、活発なディスカッションが行われました。 ファシリテーターも適宜学生たちをフォロー。

オンラインでも問題なく進行することができました。                            

発表

グループワークの議論の内容を、グループの代表者がそれぞれ発表しました。発表内容の一部を紹介します。         

■ Aチーム

「無計画旅行」という強みと「VR」というテクノロジーを活かし、コロナにより減少しているコミュニケーション機会を増やす。趣味や好きなものが似ている人同士で集まって、 VRで好きな場所に行けることが特徴。コロナの影響で経営が苦しいホテルやライブ会場などでサービスを利用することで、施設の救済にも繋がる。

■ Bチーム

授業や就職活動にゲーミフィケーションを取り入れる。授業のモチベーションを維持したい、「大切な雑談」をしたい、遊びや研究に時間を費やすために就職活動の時間を短くしたい、 という気持ちから生まれた。

■ Cチーム

視覚・聴覚とVRを用いて全身で人を感じられるサービス。外出や会食などの自粛が続くことにより、人との新しい繋がりが生まれにくい上、旧友との交流も減ってしまったが、 このサービスを利用することでリアルに近い繋がりを持つことができる。

■ Dチーム

オンライン飲み会サービス。居酒屋の空間を再現するアプリで、アイコンを他の人のアイコンに近づけるとその人の声が聞こえる。居酒屋で隣に座って話ができるイメージ。

■ Eチーム

授業の課題に複数人で取り組める、課題の共有プラットフォーム。授業のオンライン化により課題が多くなったというデメリットを解消するためのアイデア。

■ Fチーム

就活生同士のマッチングサービス。匿名性で、業界や就職活動への思いなどでマッチングし、座談会などが自動で組まれる。コロナ禍の就職活動は、 就活生同士の関わりが非常に少ないことから検討された。

クロージング

最後に、社会デザイン・ビジネスラボ会長の中村陽一から総評として「未来」について話をしました。

中村:これまでは、社会課題は経済外の要素だと考えられていました。しかし、「企業は利益を上げなくてはならないため本業とは縁遠い」 というのはもはや無効となっています。社会課題にいち早く対応する企業こそが今後生き残っていくでしょう。 未来を描くために、「デザイン思考&社会デザインに何ができるか/何ができないか」を考える必要があるのです。

座談会

自由参加の座談会は、イベントの応募動機に基づいて3グループに分かれて行われました。

グループの行き来や途中退出も自由な中、学生たちからは次々に質問が寄せられ、予定を20分も延長するほど大盛況なグループもありました。


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